労働者派遣事業の変更届|派遣元向け事由別期限マトリクス・様式第5号・添付書類【2026年版】
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労働者派遣事業の変更届|派遣元向け事由別期限マトリクス・様式第5号・添付書類【2026年版】

2026年7月28日24分で読める

労働者派遣事業の変更届は、派遣元の名称・所在地・代表者・役員・派遣元責任者・事業所等に変更が生じた際に様式第5号で管轄労働局へ提出する法定手続きで、提出期限は変更事由に応じて原則10日以内、派遣元責任者の変更と登記事項証明書を要する変更は30日以内に分かれます(出典: 労働者派遣法第11条・同法施行規則第8条、e-Gov法令検索)。

役員交代や本店移転は登記とセットで意識されやすい一方、派遣元責任者の交代や事業所名称の変更は届出漏れの典型パターンです。

本記事では、事由別の期限・添付書類の早見表、様式第5号の実務、出し忘れのリスク、届出漏れを防ぐ事業者マスタの一元管理までを整理します。

結論: 変更届の事由別期限・添付書類 早見表

変更届とは、労働者派遣法第11条第1項に基づき、許可申請書の記載事項(同法第5条第2項各号)に変更があったときに遅滞なく届け出る手続きです。様式は労働者派遣事業変更届出書(様式第5号)で、期限と添付書類は次の早見表のとおりです。

変更事由提出期限(変更日の翌日から起算)様式第5号に添える主な書類
法人の名称(商号)・本店所在地30日以内(登記事項証明書を添付するため)登記事項証明書、変更後の定款、許可証書換の収入印紙
代表者・役員の氏名(就任)30日以内登記事項証明書、住民票、履歴書
役員の住所10日以内住民票
事業所の名称・所在地10日以内(登記事項証明書を添付する場合は30日以内)定款、登記事項証明書、使用権を証する書類(所在地変更時)、収入印紙
派遣元責任者の交代・氏名・住所30日以内住民票、履歴書、派遣元責任者講習受講証明書
事業所の廃止10日以内当該事業所の許可証

出典: 労働者派遣法施行規則第8条(e-Gov法令検索)、兵庫労働局「労働者派遣事業各種変更届にかかる必要書類」。添付書類の細目や部数は労働局ごとに異なるため、提出前に管轄局の最新案内で確認してください。

変更届の事由別期限マトリクスの図解
変更届の事由別期限マトリクスの図解

労働者派遣事業の変更届とは: 様式第5号と提出のルール

届出が必要な変更事由と根拠条文(派遣法第11条)

届出義務の根拠は労働者派遣法第11条第1項です(出典: e-Gov法令検索)。届出対象=第5条第2項各号の事項は、次の4区分・9要素です。

  • 氏名または名称・住所、法人の場合は代表者の氏名(第5条第2項第1号)
  • 法人の役員の氏名・住所(同第2号)
  • 労働者派遣事業を行う事業所の名称・所在地(同第3号)
  • 派遣元責任者の氏名・住所(同第4号)

許可申請時に何を記載したかは派遣会社の開業・許可申請の完全ガイド|要件・必要なもの・費用【2026年版】で整理しています。なお電話番号のみの変更は法定の届出事項ではありませんが、提出を求める運用の労働局(兵庫労働局など)もあります。

提出先・提出方法と期限の数え方(変更日の翌日起算)

提出先は、事業主の主たる事務所(本社)を管轄する都道府県労働局です(宛先は厚生労働大臣。出典: 兵庫労働局)。窓口持参のほかe-Govの電子申請にも対応しています(出典: 厚生労働省・e-Gov電子申請)。

期限の起算日は「当該変更に係る事実のあつた日の翌日」です(出典: 労働者派遣法施行規則第8条第1項)。4月1日付で派遣元責任者が交代したら、4月2日起算で30日以内が提出期限です。

様式第5号の入手方法と書き方のポイント

様式第5号は厚生労働省および各都道府県労働局のサイトからExcel形式等でダウンロードできます(出典: 福井労働局・愛知労働局ほか)。記載するのは許可番号、変更事項、変更前後の内容、変更年月日が中心です。

変更内容が許可証の記載事項(名称・所在地・事業所など)に該当する場合は、「労働者派遣事業変更届出書及び許可証書換申請書」として提出し、許可証の書換えを受けます(出典: 労働者派遣法第11条第4項・同法施行規則第8条第1項)。書換手数料は許可証の書換枚数×3,000円分の収入印紙です(出典: 兵庫労働局)。

様式第5号の提出フローの図解
様式第5号の提出フローの図解

変更事由別の提出期限と添付書類

30日以内に届け出る事由: 派遣元責任者の変更と登記事項証明書を要する変更

施行規則第8条第1項は、派遣元責任者の氏名・住所の変更を30日以内、それ以外を10日以内(登記事項証明書を添付すべき場合は30日以内)と定めています(出典: e-Gov法令検索)。つまり30日グループは「派遣元責任者の変更」と「役員交代・商号変更・本店移転など登記を伴う変更」の2系統です。

派遣元責任者を新たに選任した場合の添付書類は、住民票(本籍地記載あり・個人番号なし・届出日前3ヶ月以内)、履歴書(雇用管理経験の要件を明記)、派遣元責任者講習受講証明書(受講日が変更日から3年以内)です(出典: 兵庫労働局)。他の事業所の派遣元責任者を引き続き選任するときは履歴書・受講証明書を省略できる場合があります(出典: 労働者派遣法施行規則第8条第4項)。選任要件や講習の詳細は派遣元責任者・派遣先責任者の選任と記録義務【2026年版】を参照してください。

10日以内に届け出る事由と添付書類

登記事項証明書を必要としない変更は10日以内です。たとえば役員の住所変更は住民票を添えて、事業所の廃止は当該事業所の許可証を添えて届け出ます(出典: 兵庫労働局・労働者派遣法施行規則第8条)。

10日は書類を取り寄せてから動くには短いため、冒頭の早見表を社内の手続き一覧に組み込み、変更確定日に即日仕分けできる体制にしておきましょう。

事業所の新設・移転・廃止で注意すべき点

事業所の新設も変更届の対象で、事業計画書その他厚生労働省令で定める書類の添付が必要です(出典: 労働者派遣法第11条第1項後段)。受理されると新設事業所の数に応じて許可証が交付されます(出典: 同条第3項・同法施行規則第9条)。

移転(所在地変更)では、登記事項証明書や賃貸借契約書など使用権を証する書類と、事業所のレイアウト図の提出を求められます(出典: 兵庫労働局)。廃止の場合は当該事業所の許可証を返納する形で添付します。移転は内装工事等と並行して手続きが走るため、期限管理が最も漏れやすい局面です。

事業所の新設・移転・廃止の手続きの図解
事業所の新設・移転・廃止の手続きの図解

変更届の出し忘れ・期限遅れのリスク

行政指導・是正の対象となるケース

変更届を提出しない・虚偽の届出をした場合、労働者派遣法第61条第2号により 30万円以下 の罰金の対象になります(出典: e-Gov法令検索)。実務上、数日の遅れで直ちに罰則が科されるわけではありませんが、労働局の定期指導や窓口手続きで未届が発覚すれば是正を求められます。放置が長いほど影響が大きくなるため、気づいた時点で速やかに提出してください。

許可更新審査への影響

許可更新の審査では、労働局が許可証・届出履歴と事業運営の実態を突き合わせます。役員や派遣元責任者が実態と異なるまま残っていると、更新書類の準備段階で未届が芋づる式に発覚し、更新スケジュールを圧迫します。期限逆算と必要書類は労働者派遣事業の許可更新完全ガイド|派遣元の期限逆算・必要書類・資産要件割れ対応【2026年版】で解説しています。

労働者派遣事業報告書の書き方と提出期限|様式・記載項目【2026年版】で扱う毎年6月の年次報告も、事業所や責任者の情報が古いままだと届出内容との不整合が表面化します。変更届は更新・報告の土台になる情報メンテナンスなのです。

変更届の出し忘れが波及するリスクの図解
変更届の出し忘れが波及するリスクの図解

届出漏れを防ぐ事業者マスタの一元管理

変更1件が波及する社内帳票の全体像(責任者変更×台帳・明示書・契約書)

出し忘れの根本原因は、同じ情報が社内に分散して記録されていることです。たとえば派遣元責任者は、労働局への届出事項であると同時に、労働者派遣契約(個別契約)の法定記載事項でもあります(出典: 労働者派遣法第26条第1項第10号・同法施行規則第22条第2号)。責任者が1人交代すると、変更届に加えて、以後締結・更新する個別契約書の責任者欄、就業条件明示の関連記載、苦情処理の社内体制図までが更新対象になります。

名称や事業所所在地の変更も、契約書の当事者表示、帳票ヘッダー、マージン率等の情報提供の記載に波及します。台帳・帳票側の整備は派遣元管理台帳の書き方と保管ルール|記載必須18項目と自動化の進め方【2026年版】で詳述していますが、Excelや紙の分散管理では「どこを直し忘れたか」を人の記憶で追うことになります。

派遣HUBのマスタ項目と変更届記載事項の対応

届出事項は法第5条第2項の4区分・9要素に整理できます。各要素と社内で更新が波及する書類の対応は次のとおりです(派遣HUBの帳票設計に基づく自社整理)。

届出事項(法第5条第2項)要素数社内で更新が波及する主な書類・情報
名称・住所・代表者氏名(第1号)3個別契約書の当事者表示、帳票ヘッダー、マージン率等の情報提供
役員の氏名・住所(第2号)2登記情報との突合、社内規程・組織図
事業所の名称・所在地(第3号)2許可証(書換対象)、契約書・帳票の事業所表記
派遣元責任者の氏名・住所(第4号)2個別契約書の責任者欄、苦情処理体制、就業条件明示の関連記載

事業者・事業所・責任者の情報をマスタで一元管理し、契約書や帳票がマスタを参照して出力される構造にすれば、変更はマスタ1箇所の更新で済み、「変更届に書く内容」と「社内書類の記載」が常に一致します。届出漏れの検知もマスタの更新履歴を見るだけで足ります。

派遣HUBは、スタッフ台帳・契約・勤怠・給与・帳票を一元管理する派遣元向けシステムです。事業者や責任者の情報をマスタで持つことで、変更時の転記・修正箇所を最小化できます。

事業者マスタ一元管理と変更届の対応の図解
事業者マスタ一元管理と変更届の対応の図解

変更届に関するよくある質問

派遣元責任者が変わったときの変更届の期限はいつまでですか?

変更に係る事実のあった日の翌日から起算して30日以内です(出典: 労働者派遣法施行規則第8条第1項)。様式第5号に、住民票・履歴書・派遣元責任者講習受講証明書を添えて管轄労働局へ提出します(出典: 兵庫労働局)。

労働者派遣事業の変更届はどこに提出しますか?郵送や電子申請はできますか?

事業主の主たる事務所を管轄する都道府県労働局に提出します(出典: 兵庫労働局)。e-Gov電子申請にも対応しており、郵送の可否や部数は労働局ごとに運用が異なるため事前に確認してください(出典: 厚生労働省・e-Gov電子申請)。

変更届の様式第5号はどこでダウンロードできますか?

厚生労働省および各都道府県労働局のサイト(福井労働局・愛知労働局など)からExcel形式等でダウンロードできます。許可証の記載事項に該当する変更では、同じ様式が「変更届出書及び許可証書換申請書」を兼ねます(出典: 労働者派遣法施行規則第8条第1項)。

会社の役員が変わった場合、変更届に登記事項証明書は必要ですか?

必要です。新任役員については登記事項証明書に加えて住民票・履歴書を添付し、期限は変更日の翌日から30日以内です(出典: 労働者派遣法施行規則第8条・兵庫労働局)。解任のみの場合は住民票・履歴書の添付が不要とされる運用があります(出典: 兵庫労働局)。

変更届を出し忘れた場合はどうなりますか?

届出をしない・虚偽の届出をした場合は30万円以下の罰金の対象です(出典: 労働者派遣法第61条第2号)。実務ではまず指導・是正の対象となり、許可更新時に発覚すると更新手続きにも影響するため、気づいた時点で速やかに提出してください。

まとめ: 変更届は事由別の期限マトリクスで管理する

変更届は様式こそ第5号の1種類ですが、期限(10日・30日)と添付書類が事由ごとに異なる点が実務の難所です。まず早見表で変更事由を仕分けし、変更日の翌日起算で期限をカレンダーに落とし込んでください。

そのうえで、届出事項の9要素を事業者マスタとして一元管理すれば、変更届と社内書類の不整合は構造的になくなります。変更届を「その都度の事務作業」から「マスタ更新の副産物」に変えることが、届出漏れゼロへの最短ルートです。

出典: 労働者派遣法第5条・第11条・第26条・第61条、労働者派遣法施行規則第8条・第9条・第22条、兵庫労働局「労働者派遣事業各種変更届にかかる必要書類」、厚生労働省・各都道府県労働局の様式配布ページ、e-Gov法令検索。


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